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ラファエル・ナダルという物語の続き

 

テニス界のスーパースター<ラファエル・ナダル>という夢の続き、その素敵な物語の章はATP1000モンテカルロ・マスターズ」の優勝(V11)で素敵に幕を開けた。続くATP500バルセロナ・オープン」も優勝(V5)、そしてATP1000マドリード・オープン」ではティエムに敗れるという予想外の出来事があったにせよ、その後のATP1000イタリアン・オープン(ローマ)」では見事優勝(V5)を飾り、

 

今年1月に開催された4大大会のひとつITF2000全豪オープン」での棄権(足の怪我)退場以来、対戦成績を171(勝率.944とし、見事なカムバックを果たした。もし、「マドリード・オープン」も優勝(V6)していたならば、復帰後の対戦成績を200とし、完璧なカムバックだったが、それは来年に期待したい。今回、完璧なストーリーでなかったにせよ、圧倒的だったのは誰の目にも明らかだったろう。

 

そして、いよいよクレー大会の最高峰「全仏オープン(本戦)」が今週末に始まるわけだが、およそ小説には始まりも終わりもないが、ウィリアム・ブレイクは「天才は常に時代を超越している」という名言を残したが、圧倒的な勝利での全仏オープンV11をナダルには期待したい。1本の映画の「主役」がひとりであるように、「全仏オープンで圧倒して勝利するナダルの物語の続きを今年も見せてほしい。

 

ところで、5月のゴールデン・ウィークは広島旅行、翌週は昨年のオープン戦(巨人VS日本ハム/大谷君がホームランを打った試合)以来となる東京ドームでの野球観戦(巨人VS中日/11日)、

そしてトム・ウルフの訃報があり、同週には天才<デヴィッド・ボウイ>の遺作「★」に参加したマーク・ジュリアナのライヴ等々、俺の毎日はいつもと変わらずで、帰宅後のそれは、アークティック・モンキーズの新作をBGMに、ソニーの4K大画面TVロゼ・シャンパン片手にテニス観戦をする日々が続いている。それが今年最大の大きな変化かもしれない。

 

そう、ジョルジオ・アルマーニのオートクチュールドレスを身に纏った、知的なハリウッド女優<ケイト・ブランシェット>が審査委員長を務めた、71回カンヌ国際映画祭が幕を閉じ、同映画祭後には「全仏オープン」が毎年始まるが、ここ13年間(俺がブログを始めてから今年で14年)で10ナダルが優勝を飾っている一方、華やかな同映画祭の「パルムドール賞」の価値は下がり、意味のないものに変わってしまったように感じているのは俺だけだろうか?

 

ナダル、全仏オープンV11への道

 

 

ドローその(トップハーフの32人)

このグループは、クレーコートに強い選手が多数揃っており、ナダル(世界ランキング1位)を筆頭に、ソック(同15位)、シュワルツマン(同12位)、アンダーソン(同7位)が上位選手だが、

 

ナダル以外に期待できる選手は、もう数年前から私的に推してきたカナダ19歳の新星<シャポバロフ>君だ。彼に限らず、ナダルの対抗にはならないが、個性的な選手が揃っており、1回戦から面白い試合が期待できそうなドローだ。写真は、2008年のナダルとシャポバロフ君(当時9)だ。

 

ドローその(トップハーフの32人)

このグループは、チリッチ(同4位)とデルポトロ(同6位)の2人が軸だが、英国の若手23歳のカイル・エドモンド(同17位)と、クレーコートを得意とするイタリアのベテラン<ファビオ・フォニーニ>(同19位)、そしてベルディハ(同18位)が4回戦へ進む最有力候補か。なお、エドモンド君は、デヴィッド・ボウイと同じ誕生日だ。

 

気掛かりなのは、フォニーニが今週、フランスで開催中のATP250リヨン・オープン」に参戦し、24日の準々決勝で31歳の誕生日を迎えたばかりだが、昨夜行われた準決勝でゴヨブジクに敗れたとはいえ、3戦し、少しばかり疲れが溜まっているかもしれない。今回、サーフェスはハードコートではなくクレーコートゆえ、カイル・エドモンドフォニーニチリッチを倒す可能性は非常に高い。連敗(初戦敗退)続きの杉田君やマナリノはさておき、フチョビッチジョンソンは、現在スイスで開催中のATP250ジュネーヴ・オープン」で結果を残しており、今夜の決勝カードは、フチョビッチ(同60位)とゴヨブジク(同53位)となっており、現在2人は対戦中であり、俺はDAZNで視聴しながらブログを更新中だ。

 

 

ドローその(ボトムハーフの32人)

このグループは、ゴフィン(同9位)とディミトロフ(同5位)の2人よりも寧ろ、ジョコビッチが最有力候補だろうか。身体能力に注目すれば、初戦敗退続きのモンフィスをはじめ、キリオス等々、超個性的な選手もいる一方、ベルダスコフェレールのようなベテラン、そしてクレーコートで今年大活躍のイタリアのチェッキナート等々、多様性に富んだ面々が揃っており、少しばかり興味深いドローとなっている。

 

ドローその(ボトムハーフの32人)

このグループは、ティエム(同8位)が最有力候補であるのは間違いないが、同選手は現在フランスで開催中の「リヨン・オープン」に参戦しており、3試合を勝ち進み、今夜ジル・シモン(同75位)との決勝が行われている最中だが、連戦後での全仏オープン参戦となるため、少しばかり不安が残る。また、ティエムは全仏オープン1回戦を勝利したとしても、2戦目は今年負けているギリシャ19歳の超新星<チチパス>との対戦が予想され、チチパスに勝利すれば、3回戦は錦織圭の可能性が高く、逆の視点から捉えると、日本の錦織君が勝ち進む可能性もまた非常に高いとも言える。

 

全仏オープン2015年の覇者<ワウリンカ>は、現在開催中の地元「ジュネーヴ・オープン」の準々決勝で敗退し、復調の兆しが少しばかり見えてきたとはいえ、現時点では未知数だ。いずれにせよ、フェデラー不在期間に、このシード枠に入るズベレフ弟はドロー運が近年最も恵まれている選手なのだが、このグループはティエム連戦の疲労を考慮した場合、誰が抜け出しても不思議ではないドローとなっており、それがチチパスなのか錦織なのかは分からないが、クレーコートを得意とする両者にとって最高のドローだとも言えよう。そして、決勝までナダルとは当たらない反対側のドローというのは極めて幸運だ。

 

最後に

 

来月から芝コートでの大会が始まり、フェデラーも参戦するが、芝コートやハードコートではビッグサーバーが優勝しても何ら不思議ではなく、例えば、今年のATP1000マイアミ・オープン」でビッグサーバーのイスナーが優勝したように、ビッグサーバーには最高のサーフェスなのだ。今春、WTA1000BNPパリバ・オープン」では、ビッグサーブ&ビッグストロークに加え、プレー精度が格段に向上した大坂なおみちゃんが初優勝を飾った。

 

が、そんな大坂なおみちゃんは今年もクレーコートでの大会では惨敗しているように、芝コートやハードコートで勝利するよりも、クレーコートで勝利するほうが難しく、パワーだけでは勝ち抜くことができないそれであり、戦略戦術、そしてテクニックを必要とする「本当に強い選手だけが勝ち残る」サーフェスなのだ。

 

ないものねだりだが、大坂なおみちゃんの「パワー」をはじめ、「ポテンシャル(潜在能力の高さ)」と「フィジカルの強さ」に、錦織圭くんの「テニスのセンス」をはじめ、「プレー精度の高さ」と「メンタルの強さ」がミックスされれば、ナダルフェデラージョコビッチ等々の超一流のトップ選手と互角に戦えるかもしれない。20歳の大坂なおみちゃんは、28歳の錦織圭くんが10数年かけて1度も手にすることができなかった、マスターズの優勝を今年手にしたように、将来性という意味合いでは、彼女の未来は非常に明るい。

 

気になる全仏オープンの女子に関してだが、ドローを見る限り、優勝候補はスビトリナクビトバを軸に、ピカソ美術館に足を運ぶなど変わらずマイペースなシャラポワちゃん、そして昨年の覇者<オスタペンコ>ちゃんが最有力候補だ。

大穴だと、フォーシーズンズホテル・ジョルジュサンクに滞在している全仏オープン2016年の覇者<ムグルサ>だろうか。いずれにせよ、誰が優勝しても不思議ではないのが2010年代の女子テニスゆえ、大坂なおみちゃんのクレーコートでの覚醒に期待したい。

 

そして、ナダルの物語は続く。

 

Have a nice weekend!